2008年07月10日

インプラントの歴史

インプラント治療に革命が起こったのは1970年代です。スウェーデンの若き医学者ブローネマルク博士が偶然チタンの優秀性を認めたのがきっかけでした。ブローネマルク博士はウサギを使った基礎実験を行っておりました。
この時彼はウサギの骨内にチタン製の血流測定装置をつけました。そして数ヵ月後、その装置を取り外そうとした所チタンは骨とくっついて離れませんでした。これが、チタンがインプラントに用いられるようになったきっかけです。



後年、ブローネマルク博士は、チタンの有用性を研究する実験にとりくみました。ブローネマルク博士は骨にチタンを埋め込み数ヶ月の間、安静にしておくと非常に強く結合する事を証明しました。大きな力が加わっても耐える事が出来、長期的に安定する事も分かってきました。ブローネマルク博士はチタンと骨が結合する現象をオッセオインテグレーションと名づけました。この発見によって、インプラント治療は大きく変わり歯科治療全体にも革命的な進化をもたらしたのです。

博士は、上下全ての歯が失われた人の下顎にインプラントを埋め込みました。6ヶ月の安静期間の後、上部構造と呼ばれる「人工の歯」を取り付けました。このインプラントは何年も機能しており、歯を失くした人々を入れ歯の悩みから開放する事になりました。その後、欧米を中心に様々なインプラントが開発され世界中に普及しはじめたのです。

インプラントは欧米を中心に発展し、素晴らしい実績をあげてきました。日本にも1980年代になって次第に広がって来ました。しかし、欧米人用開発されたインプラントはサイズやシステムの点で必ずしも日本人の顎に適応していませんでした。そこで1980年代後半から日本人あるいは東洋人向けのインプラントの開発が着手されました。日本の精密機メーカーや歯学部、あるいは一般臨床医により数年間の研究が進められ。プラトンインプラントシステムとして世にだされる事になり現在に至るのです。
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2008年03月11日

インプラントの成功率

インプラントの成功率は?現在インプラントの歴史は40年ぐらいあり、日本国内でも30種類のインプラントが厚生労働省で認可を受けているそうです。
世界のインプラント成功の基準は10年以上機能したインプラントということになりますがこの基準でだいたい96%ぐらいだそうです。残りの4%はいろいろな原因により脱落したものです。(患者さんが歯を磨いてくださらなかったとか、噛み合わせが強すぎたとか、などいろいろです。)では11年目になったらどうなるかというとそれはまだ機能していると思います。実際40年近く機能している例もたくさんあるのです。

歯科医の言葉を引用すると『もしインプラントが抜けたとしてもまたやり直すことができますよ。歯が抜けた部位の傷口は6ヶ月で完全に治癒するでしょう。インプラントは骨の中に入れているものだから抜けても骨は再生しますから大丈夫!』といっています。

何が重要かというと、最後は抜けてもいかに患者さんのことを考えてフォローアップしてくれる歯科医であるかどうかが重要な鍵だと考えています。また成功率を上げるのは本人の努力(年間2〜3回のメインテナンスに欠かさず来ていただくこと)も重要だそうです。
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2008年03月10日

インプラント失敗症例

インプラント失敗症例について記載します。歯科医ではなかなか教えてくれないので参考にしてみてください。

インプラントが機能するまでの失敗

1.インプラントを植立してから2〜3週間後に抜ける場合1
これは初期における細菌による感染が考えられます。大体の場合はヘビースモーカーや何らかの成人病がある方におきやすく、また、インプラント周囲の骨が異常に柔らかい場合や異常に硬すぎる場合にもおこります。症状はインプラントに触れると揺れを感じ膿が出たりし、ある日ぽろっと何事も無かったように抜け落ちます。

対処法
インプラントが抜けてから最低でも1〜2ヶ月経過後に最後植立をすれば定着します。


2.インプラントを植立して被せ物をした直後に抜ける場合2
この場合はよくあるのが増骨した後にインプラントに力をかける場合にインプラントの結合が弱く骨から剥離する場合があること。そのままインプラントに力をかけないようにしてしばらく放置することで大抵は再結合して使用可能になる。


3.インプラント植立後から長期にわたり痛みが出る場合
この場合はインプラントの先端部と接している骨がドリルの際に骨の細胞に熱を与えて炎症が起こる場合です。

対処法
鎮痛剤や抗生物質で傷みと炎症を和らげることでしのいでいただきます。ほとんどが一時的でその後症状は引いて使用可能となるので最終的には問題にならないことが多い。


4.下顎にインプラント植立後、唇がしびれている
これはインプラント植立の際神経を傷つけたかあるいは傷口の腫れのため一時的にしびれているかで太い神経を完全に切断していない限りほぼ回復します。回復は2週間から1ヶ月が多く時には2〜3年かけて回復するケースもあります。

対処法
インプラントと神経が触れているときは2週間~4週間様子を見て回復傾向にあればそのままにし、回復が遅いときは一度はずして様子を見る。


5.骨が少なくて機能する前に抜ける
これはもともと骨が非常に少ない場合にインプラント植立が困難で抜けてくることがあります。骨をもう一度作り直してから再度植立を行う。


6.上顎の奥歯にインプラント植立やサイナスリフト、ソケットリフト法の後鼻血が出る。鼻汁が出る
これは上顎洞と言う鼻に通じる空洞に炎症が見られるときにでます。だいたいはお薬を2週間ほど飲んでもらえば治ります。
このように一時的な問題はわりと起こるものでいかにその後対処していくかが重要になります。


7.技術的な失敗
元々の植立方向や位置に問題がありインプラントは骨と結合しているにもかかわらず位置が悪い為に使用できない場合、この場合は初期の診断に問題があります。

対処法
被せ物で方向を修正して見た目を改善するかそれでも無理な場合はインプラントを除去し再度植立します




 インプラント機能後の失敗

8.長期的経過後に抜ける場合(3年ぐらいで)
この場合はインプラントに負荷がかかりすぎているためにインプラントと骨の境目に亀裂が生じ剥離しながら抜けます。特に上顎の柔らかい骨に植立した場合この可能性があります。また歯軋りがあり毎日インプラントに異常な咬合力がかかっているときも抜けます。

対処法
この場合は再度植立時に長くて太いインプラントに交換するか隣に追加でインプラントをいれる。


9.歯周病で抜ける場合
メインテナンスリコールに全く応じてもらえず放置しさらに回りの歯にも元々重症な歯周病がある場合は汚れがたまり始めると急速にインプラント周囲の骨が溶け出しぬける場合があります。

対処法
この場合はほとんどは部分的に骨が溶けているのでその部分に薬剤注入し汚れをとり患者さん自身でも汚れがうまく落とせるように再指導する


10.歯軋りで抜ける場合
周囲の歯が削れたようにとがりインプラントにも異常なストレスが常にかかると次第に動揺して抜け落ちます。

対処法
この場合は再度植立時に長くて太いインプラントに交換するか隣に追加でインプラントをいれるか、その兆候が見られたらマウスピース(スプリント)を夜間に装着していただきます。




 インプラントの被せ物にトラブルが出る場合

11.インプラントの歯の部分が欠ける場合(セラミック)
セラミックスが上部の被せ物の場合は強い衝撃に耐え切れずセラミックが割れる場合があります。これは高い頻度で起こりえます。

対処法
この場合は小さく割れた場合は丸めたりして修正します。大きく割れた場合は被せ物をはずしてセラミックスを盛りなおして修正します。


12.被せ物がよく取れる場合
被せ物はセメントかネジで固定されているので緩んでいる場合にはずれます。割りとあることです。

対処法
セメントを強力なものにするかネジの締め付けを強めにする。



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2007年09月16日

インプラントと入れ歯、ブリッジとの比較

義歯やブリッジとの比較
インプラントが行なわれる以前は、歯を失った場合の選択肢は義歯(入れ歯)かブリッジでした。どちらも安定性が低く、天然歯と比べると「不快感がある」「良く噛めない」「発音に支障がでる」「味覚が落ちる」など様々な点で問題がありました。

インプラントとブリッジ
ブリッジの場合、前後の歯を削って3つの歯がつながった技工物をつけます。前後の歯に負担がかかり、インプラントに比べ快適さ、耐久性などにも劣ります。
同じ場合にインプラントなら前後の歯を削る必要がなく、負担も少なくてすみます。勿論、見た目も気になりません。

インプラントと義歯
義歯の場合、見るからに不快感が漂ってしまいます。見た目だけでなく、味覚が下がったり、良く噛めない、衛生管理が大変といった問題が出てしまいます。同じ場合にインプラントなら、しっかり固定され、自然で長持ちします。

以上のような違いがインプラントが人気がある理由です。

posted by インプラント at 13:23| インプラント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月02日

インプラントとは

インプラント(implant)は、”植える”という意味を持つ言葉で、そこから医療用語として”移植する”、また”移植する物”を指すようになりました。歯科でいうインプラントは、人工歯を顎の骨に挿入する治療のことです。
失われた歯を再現する方法としては、ブリッジや義歯のように歯根の存在しないものもありますが、ものを噛んだり話したりすることに対してより自然で快適な選択肢として、インプラントが高い評価を得ているようです。
インプラントは、鋭利なドリルによって顎の骨に穴を開け、チタン製の歯根を埋め込んで義歯の支えとする外科手術です。
ドリルで穴を開けた部分にインプラントを埋め込むと、骨とインプラントの間にはミクロン単位の隙間が生じますが、そこに骨を再生させる細胞が入り込んでインプラント表面と骨が密に接触するようになります。下顎で約3ヶ月、上顎で約6ヶ月の期間を経て機械的に結合するとされているようですが、最近では古典的な無意味な期間とも言われています。

近代インプラントの誕生は1952年、スウェーデンの学者であったブローネマルクらのチームが、生体に対して不活性な材料を用いればインプラントと骨が直接強固に結合し、インプラントが体外へ排出されないことを発見したことに始まります。このインプラントと骨の結合をオッセオインテグレーションといい、近代インプラントが成功したきっかけとなる大発見といって良いでしょう。
生体に対して不活性な材料として注目されたのがチタンで、現在殆んどのインプラントがチタン製のようです。
ブローネマルクにより1965年に初めて臨床導入されて、その当時のインプラントが未だに機能しているというのは凄いですね。右の写真はブローネマルク教授と1965年に治療した患者(写真左)らしいです。その後、世界各国で120万人以上がインプラントを受けるに至っています。
posted by インプラント at 11:12| インプラント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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